温石料理

2003料理集 
焼津特産品をあなたにお届けします。  
           


     平成14年9月20日

重盛り

料理屋でお弁当というと松花堂が一般的ですが
大徳寺縁高というお重があります。
茶席などの大寄せによく使われるお重で
松花堂より深く 少し小振りで十文字の仕切りがありません。

椀盛 焼き茄子 鮑 松茸 三つ葉 柚子

松茸がお椀に入る時期になりました。
毎年 9月半ばからですが 今年は雨が少なかったということで
収穫量が少ないんだそうです。
松茸は栽培できないってことになっていますが
どこかの研究室で栽培できてるって話を聞きました。
まだものすごく高価な松茸ということです。
でもそのうち量産され手近な茸となる日もくるのかも・・・

秋の八寸  殻牡蠣湯引き クルミ味噌かけ
        子持ち鮎煮浸し 栗甘煮 茸白和え
        小茄子田楽 巻海老 銀杏塩煎り
今年の牡蠣は早い内から良さそうです。

通年はこの時期 まだまだ水っぽいものが大半でしたが
三陸物の殻を剥いてみると十分育っていました。
一方 栗 今年は虫食いが多いですね(>_<)
やはり雨が少なかったのが原因でしょうかね。
丹波の栗を 兵庫の「ぬなわや」さんに注文してみました。
明日 届くはずですから またご報告しますね。
そーそー あと 黒豆の枝豆も注文してあります。
あの枝豆 うまいから 是非食べてみてください。
それから丹波の松茸 今年は特に 高いそーです。
いくらでもいいから丹波の松茸を食べてみたいって方
が現れれば 注文しちゃうんだけどな(^^;


焼肴 かますと舞茸の葛葉焼き

秋口から10月の名残までカマスが美味しくなります。
今回はカマスと舞茸を焼き、葛の葉で包んで
オーブンにて焼いてみました。
葛の葉が焦げると焙じ茶のような香りがします。
秋の気配を感じていただける一品です。

向付 焼き茄子含め煮と蛸の湯洗いの梅肉ゼリーかけ

残暑が続く折り、まだ涼しげな料理もごちそうの一つですね。
蛸の足の皮を剥いてから細かく鹿子に隠し包丁し、
50度位の湯でしゃぶしゃぶにして
氷水に落とします。切り口が縮れコロっと丸まります。
堅さも見た目も「これが蛸?」 ほんとに柔らかです。
吸盤のコリコリした歯触りがアクセントになっています。



八寸 鱧寿司 はじかみ生姜 枝豆 巻海老 百合根餡玉 烏賊塩辛

鱧を付け焼きにして棒ずしにしたものを鱧寿司 といいます。
鱧が熱い内に皮目を上に堅く絞った布巾の上に置き
包丁で押さえて身を軽くほぐし、実山椒の焚いたものを鱧の上に
散らし、
棒状にまとめたすし飯を上にのせ、布巾で包み込み
棒寿司にまとめます。
タレが布巾に吸い取られて艶がなくなってしまいますので
表面に新たにタレを塗り 照りを出してあります。7/05

向付 焼き茄子含め煮 生雲丹 胡麻豆腐 花紫蘇

焼き茄子を出汁醤油で煮含め 冷まし 冷たくしておきます。
茄子の上に生雲丹をのせ 上から柔らかな胡麻豆腐をかけました。
花紫蘇を天盛りし 口とします。
焼き茄子のさっぱりした美味しさに生雲丹の濃厚なうま味
胡麻豆腐のなめらかさが加わった夏の定番料理です。7/05

造り 車海老湯引き 鰺 あしらい

活き車海老をサッと霜降り、冷水にとり
刺身にしました。
皮目の赤が透明感のある身から透けて見えています。
プリプリッとした食感と海老の甘味が楽しめます。
鰺はこの写真では見えませんが・・・ 7/05

 

椀盛 芋茎 鮑 ジュンサイ 三つ葉 糸柚子

芋茎と鮑を重ね盛りし ジュンサイを散らした
薄葛仕立ての椀です。
器は銀溜の平椀。 夏 よく使うお椀の一つです。7/05

炊き合わせ 鱧玉子〆 小芋 アスパラ 梅肉 粉山椒

鱧を玉子とじにし、小芋とあわせました。

鱧に笹掻き牛蒡を加えて
玉子でとじ 刻み三つ葉を散らし
粉山椒をふれば 鱧の柳川仕立て

出汁巻き玉子地に長ネギのみじん切りを加え
鱧をまとめれば 鱧の卵寄せ

似たような料理ですが 合わせる野菜で
味わいが変わってきますね  7/05


焚き合わせ 小芋 穴子八幡巻き アスパラ 木の芽

小芋は皮をむき、茹で、出汁醤油味醂で煮含めます。
穴子八幡巻きは新牛蒡を硬めに茹でてから、
細く裂き、開き穴子を巻き付け
串打ちしてから白焼きにし、山椒焼きにします。
アスパラは茹で、冷水にて色止め
小芋の煮汁でさっと温めて盛ります。
                      6/02

八寸 空豆おかき揚げ 枇杷蜜煮 巻海老 本鱒南蛮漬け 他

空豆を生剥きして小麦粉をまぶし、卵白をつけ
煎餅の粉をつけ、油で揚げます 。
サクッとした食感が楽しい一品です。

                       6/02

向付 竹の子 鮑 スナック豌豆 木の芽

竹の子を向付にしてみました。
鮑の柔らか煮とスナック豌豆を合わせてあります。
3種類の歯触りが楽しめます。
                      4/07

焚合せ 竹の子 手長海老 蕗 木の芽

この時期には竹の子が食べたくなります。
でもね 直 竹の子の煮たものが食卓に毎晩登場してきます。
またかぁ〜!ってね(^^;
竹の子ほど値段が変わる食材もないんじゃないかな?!
今回は手長海老と炊き合わせてみました。
海老は酒塩でさっと火を入れてあります。
火の入れすぎに注意してください。
もっとも生で食べれる海老 ということですが・・・
プリプリした海老の甘さが楽しめます。


焼肴 桜鱒の木の芽焼

桜鱒って桜の時期に海でとれる本鱒のことです。
鮭と違って皮も身も柔らかです。
醤油と味醂 同割のつけ汁に10分程度浸してから
火にかけ つけ汁を3〜4回かけながら焼き上げます。

強肴 竹の子 飯蛸 若布 木の芽

飯蛸は下処理してから煮汁でさっと焚いてから
煮汁から取り出し 両方 冷ましてから煮汁に戻し
味を含ませます。
火の入れすぎ 入れなさすぎにご注意
プチッと噛み切れる状態をねらってください。

3/23


前菜

つぼつぼニ
水雲酢 白バイ貝蒸し煮 タラの芽衣揚げ
手鞠寿司(鯛昆布〆・〆鰺・〆鯖)
鯛の子旨煮 巻海老 厚焼玉子

焼津 木屋川の桜が咲き始めました。
今年は早いですね。
花見の時期 籠に料理を盛りつけますが
それらしくご覧いただけますか?
満開の桜の下でなら 花見弁当
 いっそう美味しくなることでしょね

3/20

春の吹き寄せ (貝寄せ)

春は貝類が美味しくなります。
みる貝・鳥貝・帆立貝と花山葵 土筆を酢の物にしました。
貝は霜降りし二杯酢で洗います。
土筆は蕨とおなじく灰アクにてあくぬき 出汁醤油に浸しておきます。
花山葵は今の時期しか出回りませんね。
広口瓶に花山葵をザクザクと切り入れ90度くらいの湯を注ぎ 
密封し冷めるのを待ちます。
蓋を開けたときの山葵の良い香り出ています。
彩りよく 貝 花山葵 土筆を盛り 三杯酢をそそぎ入れます。
花山葵の辛みと香りが貝の美味しさを引き締める春の料理です。


豌豆すり流し椀 羽太 蕨 玉子豆腐 木の芽

えんどう豆を茹で 薄皮を剥いたものを用意します。
ミキサーに出汁と豆を入れペースト状になるまで回してください。
一番出汁を火にかけ わき上がるのを待ち 塩 薄口醤油で加減し

葛引きします。椀に具を盛り 葛引きした出汁に豌豆ペーストを
お好みの量 加え 椀にはります。
長い時間 火にかけていると豌豆の緑がくすんできますので
ご注意ください。

3/18



2002 おせち料理 

2001年12月31日 完成

伊勢エビ 塩蒸し  かずのこ土佐醤油漬け 田作り 

黒豆松葉刺し なまこ土佐酢 柚釜 柿なます 鰯辛煮

鯛求肥昆布巻き くるみ飴炊 錦玉子 ちしゃみそ漬け

うすい豌豆茶巾絞り 結びのし梅 毛蟹蒲鉾 蒸し雲丹 

菜花辛子ゴマ和え 慈姑せんべい つぶ貝春菊金柑釜

牡蠣素揚味噌漬け 温燻砧巻き

穴子鳴門巻 エリンギ酒塩焼き

鶏松風山椒風味 柳鰈風干し 甘鯛酒焼き  鰆西京焼き 

柳葉魚酒焼き  蝦夷鹿フィレ浸け焼き黒胡椒風味  合鴨塩焼き

海老芋 合馬産早堀たけのこ

堀川牛蒡 ウド青海苔粉 海老丸 鴨丸 巻き海老

鱈子昆布巻き 平茸 京人参 トコブシ  絹莢

 

 

黒豆の蜜煮 

12月18日 完成

蜜への漬け込み 終了!
ふっくらと焚けました。このあと瓶詰め。
空瓶に豆を詰め、軽く蓋をして強火の蒸し器で40分ほど蒸します。
素早く蓋をしめて、冷めるのを待ち、瓶の汚れをきれいに洗います。
こうすることで中がほとんど真空状態になり、日持ちします。

 



黒豆の蜜煮 

12月10日 @

ヤマス鈴木商店に発注してあった 今年の丹波産大粒黒豆が入荷してきました。
今晩 米のとぎ汁に浸け、翌朝までおきます。

 


12月11日 A

とぎ汁から黒豆をあげ、灰アクで茹でます。
灰アクは木灰を1週間ほど前に水に入れて
灰が沈殿するのを待ち、その上澄みを使います。
豆が軟らかくなるまでコトコト茹で
硬さを調べる為に 豆を壁に投げつけ
壁に豆がつぶれて張り付けばゆであがりです。
茹で上がりましたら、火を止め、大さじ1の重曹を
加えて冷めるのを待ちます。

 


12月12日 B

水を取り替え、火にかけ沸かし アクを煮出します。
その作業を4回ほど繰り返します。
左の写真は4回さらし終えた豆です。
その後 割れ豆を取り除き
(割れ豆を取り除かないと蜜が濁ってしまいます。)

1回目の薄い蜜に浸けます。
その際 両方とも沸いている状態で移動させます。
紙蓋をして冷まし、豆に蜜を含ませます。

 


12月13日 C

1回目の蜜を含んだ豆です。
この豆をザルにあけ 蜜と分け 蜜だけ沸かします。
ザラメを加え、もうすこし蜜を濃くします。
沸きあげ アクをすくい取った後 豆を戻します。
この蜜があまり濃いと豆にシワが寄ってしまいます。
豆をもどし 再沸騰後 火を止め紙蓋をして
一晩おいて蜜を豆に含ませます。
次第に豆の艶が増してきます。

 



マグロのヅケと蓮根・葱の辛子酢味噌和え


マグロの赤身を醤油・酒・味醂少々でヅケにしておきます。
蓮根はきざんで茹でておきます。
葱も茹で 冷まして適当に切っておきます。
白味噌に酒と卵黄を加えて焚いておいた玉味噌に
米酢と辛子を加え味噌をゆるめて
マグロ・葱・蓮根を和えます。

刺身にマグロのトロを使うと赤身が残ってしまいます。
赤身もヅケにして和え物にしたり
ご飯にのせて上からトロロ汁をかければ
一品となります。 12/11

 


ショウサイフグの昆布〆 薄作り

河豚といえばトラフグですが
ショウサイフグも昆布〆にすれば実に美味い!
九谷の皿に薄作りしてみました。
もみじおろしと加減酢で召し上がっていただきます。

用宗のしらす舟がしらす漁の合間にショウサイフグを
活きたままとってきます。12/11

 


師走の八寸

左上から
マグロのヌタ イクラの醤油漬け ブロッコリーの鰯ソースかけ
巻海老 昆布山椒煮 次郎柿友和え 白バイ貝旨煮
太刀魚の棒寿司

鰯ソース は鰯の辛煮の細かく割れてしまった物を
アンチョビがわりに使っています。
太刀魚も塩で〆、酢で洗って棒寿司になります。
バーナーで表面を焼き霜にして香ばしさを加えてあります。
イクラは新鮮な筋子を求め、40度のぬるま湯で丁寧にスジを取り除き
出し醤油に浸けこんであります。12/11

 


殻牡蠣の湯引き 胡桃味噌かけ 焼き胡桃

三陸産の殻牡蠣を剥き、くるみ味噌をかけました。
くるみ味噌は剥きくるみを求め、軽く煎ってからフードプロセッサで
練り胡麻のような状態まですりつぶしておきます。
白味噌を加え、味を調えます。
牡蠣に熱々のくるみ味噌をかけ 上に焼いた胡桃をのせます。

胡麻味噌に比べ胡桃味噌のほうが野趣のある味わいになっています。

皿の上に塩を盛り、殻を安定させています。 11/13

 


刺身の盛り合わせ 

南まぐろ 鰺 甘エビ 甲烏賊

茗荷 花穂紫蘇 莫大海 大根 山葵醤油

 

 


焚き合わせ

海老芋 カニ飛竜頭 焼き舞茸 隠元豆

飛竜頭は絞り豆腐を求め 1割量のとろろいも 全卵を加え
あたり鉢であたり、お好みの具を混ぜます。
手に油をつけ、丸くまとめ 油で揚げます。
揚げたてを生醤油と大根下ろしおろし生姜で召し上がってください。
あるいは揚がったものに熱湯をかけて、油ぬきをしてから
出汁醤油で焚いておき 他の材料と合わせて器に盛り付けます。


 


水菓子

ラ フランス 柿黒ごまソース 豆乳のムース

黒ごまソースは黒の練り胡麻に生クリームと砂糖を混ぜてあります。
上に白剥き胡麻を煎ってかけました。

豆乳と牛乳を合わせて固めた上にスグリのゼリーを流し固めてあります。

 


無花果(イチジク)の白酢かけ

イチジクがしばらく前から八百屋の店頭に並んでいます。
イチジクが苦手な方にも胡麻を利かせた甘酸っぱい白酢
(豆腐に胡麻 砂糖 塩 薄口醤油 米酢を加え裏ごししたもの)を
かければ 大丈夫かと思います。
焼津では少し郊外に出るとイチジク畑が何カ所もあります。
朝取りのイチジクの皮を剥き、白酢をかけて食べてみてください。
イチジクに足りない酸味を白酢が補い
イチジクの直接的な味を豆腐が和らげてくれます。 8/19

 


鮑 ごはん

活あわび を求め、身に塩をたっぷりまぶし 身をしめます。
たわしで汚れをこすり洗い、殻から身をはずします。
上身に掃除し 包丁で薄切り 塩をふっておきます。
生姜ご飯を炊き、蒸らす時 釜の蓋をとり 薄切りの鮑を
まぜ 再び 蓋をして余熱で鮑を半生状態にします。

鮑は半生 か よく火を通したものが やわらかで美味しい。
水貝のあのゴリゴリした歯触りをお好みの方もいらっしゃいますが
半生の鮑 本当にやわらかで美味しいです。

茶碗によそい きざみ三つ葉をのせて 召し上がってください。

鮑の塩気はご飯の塩より幾分 濃いめにしてください。
 

一塩甘鯛の酒焼き

甘鯛の美味しい食べ方のひとつです。
甘鯛を上身にし、塩をあて、余分な水分を抜きます。
串を打ち、炭火で焼きます。
9割方火を入れてから酒をかけてあぶります。
酒をかけてからは焦げやすくなりますので注意してください。

レモンをしぼって召し上がってください。
蓼酢をかけても 美味しくいただけます。

この他 甘鯛は揚げても 蒸しても 
一塩の物でしたら刺身にしても 美味しいですね。


朝茶の向付

夏場 涼しい内にと早朝から朝茶事が
あります。向付も生の魚などはさけて
鮎の一夜干しなどが使われます。
今回は鰺を塩蒸しにし冷やした物を
緑酢(胡瓜と大根のおろしをあわせて)
で和え、花紫蘇を天盛りしました。

 

預け鉢(強肴)
茶席中の人数分を一つの鉢に盛り
お客様が各々料理を自分で取り分け
次のお客様に渡します。
本日の鉢は賀茂なすと鰻とアスパラの
生姜あんかけです。
表千家流では白竹の両細の箸が手前に
添えられます。裏千家流では青竹の天節の
箸などが使われます。

一汁三菜とは一汁が味噌汁
三菜は向付 煮物椀 焼魚を指します。
朝茶の場合 焼肴を省略しますので
一汁二菜となります。
その場合折敷が持ち出された後すぐ
多めの香の物を持ち出すことで
本日は 一汁二菜ですよ
という意味が含まれているそうです。

預け鉢(進肴)
これも同様に取り回し
召し上がっているときに
亭主はお相伴をしています。
本日の料理は白ダツ(芋茎)と
枝豆の胡麻酢和えです。

 

 

鰹のヘソ(心臓)の味噌煮

鰹の心臓を焼津ではヘソと言います。
心室の部分の味わいは鶏のレバーのようですが、
鶏より奥深いものが感じられます。
心房の部分のクニュっとした食感が楽しいです。
生のヘソは冷凍鰹のヘソに比べて
生臭さもなく、しっとりとしていて酒の肴にぴったりです。
冷凍鰹のヘソはやはり臭いと硬さが気になります。
値段も生のヘソは1粒 50円位します。 
味噌煮にしたら1粒100円ですね(笑)

珍味がお好きな方にはお奨めの一品です。
一度 食べてみる価値ありますよ。

 


菖蒲(練り切り)

黄身餡と赤紫の練り切りの境がはっきりしすぎました。
すこしだけ赤紫餡を黄身餡にかぶせればよかったですね。
そうすれば もっと上手に見えます。(∩_∩)ゞ

落とし文(練り切り)

白の練り切りと抹茶を混ぜて萌黄色にした練り切りを合わせ
ラップに挟み込んで葉っぱの形に整え、竹串で葉脈を
つけてあります。中は小豆の漉し餡です。

落とし文・・・楢や櫟などの葉を巻き、中に卵を産む
        昆虫をオトシブミといいます。
        この巻かれた葉が落ちているのを
        昔の人が時鳥や鶯の落とし文と見立てて
        名付けたんだそうです。


向付

風炉の時期になりました。5月から10月まで炉を閉め、風炉での茶となります。
胡麻豆腐を茶巾にし、周りに新ジュンサイ 天に花紫蘇を盛りました。
お出しする直前に出汁割りの醤油をかけます。

胡麻豆腐は練り胡麻を使うのですが温石では皮むきの胡麻を浅く煎り
クイジナートで練り胡麻を作っています。
吉野葛の1.5倍の練り胡麻 水は葛の10倍で合わせ
さらしの布巾で濃してから直火で練り上げます。
茶碗にラップを敷き、練りあがった胡麻豆腐を流し込み、茶巾に絞り、水に落として
さまし、冷蔵庫で冷やします。
ジュンサイは兵庫 三田の「ぬなわや」さんが毎年送ってくれています。
葉の周りの寒天質がたっぷりと付いていて ツルツルと喉ごし良く
噛めばプチッとすがすがしい気分になりますね。
毎年、もう夏だなって感じる食材の一つです。

造り

イギリスガラスの透かしの入った皿に3種類の魚を盛ってみました。
奥から マグロの湯洗い 左手前がアオリ烏賊 その右手前が小平目 です。
あしらいには茗荷 水前寺海苔 花穂紫蘇 山葵 を使いました。

夏場 料理には良くガラスの器が登場しますが
コース料理のすべてにガラスを使うのはかえって涼しさが半減して
しまうと思っています。
焼き〆の器を水に浸けておいたもの 青竹の器 青磁の器
その合間に薄手の赤絵の器など起伏に富んだ器組が素敵だと思います。
皆敷き(器と料理の間に敷く葉)も6月には紫陽花の葉
7月には梶の葉など 季節を現すのに重宝しますね。

造り

旬のカツオを叩きにしてみました。
上身にしたカツオに串を打ち、強火の直火で皮目を焼き、身の方もサッと焼き
冷水にとり、冷やします。
長ネギ 茗荷 大場紫蘇を細かくみじん切りにしておき
水気を拭いたカツオをそれで埋めてしまいます。
3時間後 取り出し 平造りにし、器に盛り 生姜 浜防風などをあしらいます。

薬味ににんにくのみじん切りを香ばしく焼いて混ぜても結構です。

左の画像にはアオリイカを左手前に添えています。

器は明治の印判染め付けのちょっと深めの皿です。
カツオの赤 薬味の白 アオリイカの白 浜防風のグリーン おろし生姜の黄色
が器の藍に映えて きれいです。
大皿に焼き霜にしたカツオの平造りを並べ
薬味をたっぷり乗せると豪快な一皿になります。

御前崎のカツオは鮮度抜群で5月に一度は食べたい素材のひとつです。

浜防風も大井川の浜辺まで採りにでかけます。
ついでにお椀の青みに使う 蔓菜(つるな)も自生していますので
採ってきます。栽培種よりも野性味に冨みうまいです。

 

向付

本鯛 山独活 水前寺のり 山葵 加減酢

鯛の切り重ね ですが器によって季節感が出せますね。
2つ下の写真とほとんど同じ材料で 白磁竹の子型の器に盛ることで
春らしく かろやかな印象になりますでしょ。
ぼちぼち鯛も産卵期にはいり、身が痩せてきます。
産卵してしまった鯛を麦藁鯛などと呼びます。
写真の鯛は丹後の鯛(日本海)ですのでまだ十分 美味しいです。
鯛に替わりスズキがよくなってきました。

向付

向付って折敷(食卓膳)の向こう側に置くから向付です。
お茶事では手前にご飯と味噌汁が乗っかって茶席に運び出されます。

左は胡麻和えなのですが、蕨の軸を細かく叩いて和え衣に混ぜてあります。
竹の子 蕨 飯蛸 芹を和え重ねて盛り付けています。

器は有田 基泉だったかなぁ??白磁で竹の子の形をしています。

向付

旬の本鯛のへぎ造り 重盛 

手前に水前寺のり 山独活 クレソン 山葵 をあしらいました。
加減酢で召し上がって頂いています。

器は祥瑞 沓形の向付
 以前 静岡の瀧井さんという骨董屋で求めた物です。
 瀧井さんは何年か前に東京に出てしまいました。
 良い器を安い値段で提供していただきました。
 今はどこで店をやっているのでしょうね。             

              


椀盛

蓬胡麻豆腐 小鯛酒蒸し 竹の子 芹 木の芽

小鯛は上身にし、塩をします。
爪楊枝で折り曲げ、バットに並べ、酒を振りかけ強火で蒸し上げます。
その他の具を温め椀に盛り入れ、吸い地をはり、木の芽を添えます。
椀もあらかじめ温めておいて下さい。

蓋を開けると春の香りがいっぱいです。

焼き皮桜餅

白玉粉 37g 水 450cc 砂糖 70g 小麦粉 150g 食紅 適宜

白玉粉に少しずつ水を加え、ダマにならないように溶かします。
砂糖 小麦粉を加え、水溶きの食紅で程良いピンク色にします。
合わせた物を1時間程度 冷蔵庫で寝かせて下さい。
フライパンに新しい油をひき、小判型に生地を焼きます。
あんだまを包み、塩抜きした桜の葉で巻き、できあがりです。
弱い火加減では生地がふくらまず、強すぎても焦げてしまいますので
火加減がポイントです。

炊き合わせ

竹の子 白魚の玉子〆 絹さや 木の芽

竹の子は下処理後 出汁 酒 昆布 塩 薄口醤油 味醂少々で焚きます。
昆布は途中で煮汁から出してしまいます。
酒を少し多めに入れ、味醂はひかえます。
白魚は強めの塩湯でさっと火をいれザルにあけ風を当て、水気を飛ばしてしまいます。
風に当てすぎないで下さい。
出汁に酒 薄口醤油 味醂で調味し、溶き卵に白魚を入れ
沸き上がっている煮汁に流し入れます。火を弱め、蓋をして
玉子が硬くならない程度に焚いて下さい。
絹さやの扱いは下記と同様です。
最後に山椒の木の芽を天盛りします。

炊き合わせ

小振りな新メークインの揚げ煮 豚の角煮 絹さや 辛子

ジャガイモは一度油で揚げ、熱湯をかけて油抜きしてから出汁 味醂 薄口醤油で
コトコト焚きました。豚の角煮はバラ肉をフライパンで焼き色をつけ
オカラの入った鍋で軟らかくなるまで茹で、水にさらします。
水気を拭き、出汁 濃い口醤油 味醂 生姜 黒砂糖 で味を調え、炊きあげます。
絹さやは生の内に斜めに千切りにしてから茹で、出汁醤油に浸しておきます。
器を温め、ジャガイモ 豚 絹さや の熱々を盛り合わせます。
最後に辛子をゆるめて 角煮の上に落とします。
盛り付けの様子を動画に撮りましたのでご覧ください。

左の画像をクリックするとCookingページに飛びます。

前菜 花籠に

左奥 赤絵のつぼつぼに 鳥貝とウルイの辛子黄身酢
右奥 粒貝の蒸し煮
右手前 明太花蓮根 菜花浸し 麦烏賊巻繊 飯タコ柔らか煮
左手前 巻き海老 サヨリと甘エビの手まり寿司 烏賊入り卵焼き

明太花蓮根 蓮根の節を縦半分に割り、花蓮根に包丁し、酢水で歯触りが
        残る程度に茹で、甘酢に漬けます。
        蓮根の穴に辛子明太子の皮をのぞいた物を詰め、小口切り。
蒸し煮・・・・・素材に直接、火を入れないので、素材が硬くなりにくい。
        煮汁をつくり、ボールに入れ、その中に素材を浸します。
        強火の蒸し器にボールごと納め、蒸し上げます。

うぐいすもち

温石では食後に手作りの生菓子と薄茶をお出ししています。
写真【ぼけててすいません。】は3月の主菓子 うぐいすもち です。
求肥生地に青きな粉を練り混み、アン玉を包み、上から
青きな粉をふりました。

求肥生地 200g
(白玉粉50g砂糖100g水100cc) メレンゲ1個 
白あん70g あんだま10個 青黄粉

白玉粉がダマにならないように少しずつ水を加え、蒸し器で10分蒸します。
それを鍋に入れ、火にかけ、砂糖を3回に分けて加えます。
白あんを加え、メレンゲも入れ練り上げます。
青きな粉の上に生地を落とし、青きな粉を練り混みます。
あん玉のあんの硬さ位まで練り混んで下さい。
後はあん玉を包んで、完成です。上からすこし青きな粉をふってから
器に盛り付けします。
生地とあん玉の硬さを合わせるのがコツですかね。

はまぐり海胆蒸しあんかけ

相良産のはまぐりを熱湯に落とし殻が少し開いたら熱湯からあげ、身をとりだします。
はまぐりにはほとんど火が入ってない状態です。適当に切り分け殻にもどします。
はまぐりの上に生海胆をならべ、塩をふり、強火の蒸し器で5分ほど蒸します。
べっこう餡を用意しておき、海胆の上からかけて下さい。
ぶぶあられをふり木の芽を天盛りします。

この写真は以前、四季の味【ANEW No.11】で使用したものです。
この本を保存してある方はご覧になってみて下さい。
温石の料理が4ページほど掲載されています。

八寸 柳鰈の風干し 黒豆の松葉刺し

本日のお茶事の八寸です。

裏千家流の八寸は手前 左側が海のもの。向こう右側が山のものとなっています。木地の八寸四方の盆に青竹中節の箸を添えて、銚子といっしょに席に持ち出します。

海のものは柳カレイの風干し。山のものは黒豆の松葉刺しにしました。柳カレイは焼いてもパサつかず、今の時期に子を持ち、その子もうまい。姿のまま隠し包丁を入れ串に刺して焼き、酒をかけ、あぶり、仕上げます。ヒレを外し、包丁で身をこそげると隠し包丁のところから身が上手にはずれます。黒豆をまだ八寸の山のものにつかっているのは、1月初釜の席が取れなかったお客様が2月にずれこみ、2月中はまだ初釜が続いているからです。

焼肴 生鮭の木の芽焼き

お茶事の焼肴です。

席中のお客様の人数分を一鉢に盛ってお出しします。やはり青竹中節の箸を添えます。

生鮭を幽暗地に10分程漬け、串を打ち、炭火で焼き、ほどよく焼き目をつけてから幽暗地を3回かけて焼き上げます。仕上げに木の芽を細かく叩いてふりかけました。

器はたぶん瀬戸だと思うのですが・・・赤絵の平鉢です。温石お気に入りの一点です。

焼肴

生鮭に串を打ち、炭火で焼いている写真です。

フラッシュをたくと炭火の赤が写らないので、フラッシュをたかないで撮しました。画像をフォトショップで修正してあります。

焼き物にはやはり炭火がいいです。魚から脂が落ち、香ばしい炭火の香りが魚に移ります。温石では土佐備長炭を使用しています。                               焼いている途中で串を回しておけば、串がうまく抜けます。

平成13年2月11日

焚合わせ

天王寺かぶら 生鱈子昆布巻き三つ葉結び 菠薐草 煮合わせ

天王寺かぶらは厚く皮をむき出汁に酒を加えた物で、竹串がスッと通るくらいまで茹でます。少量の味醂・薄口醤油で味を調え、5分ほどゆるゆると加熱して、冷まします。

生鱈子は鮮度の良い物を求め、水につけ柔らかくした昆布で巻き、凧糸で結んで、出汁にて昆布が柔らかくなるまで生姜を入れて下茹でします。柔らかくなりましたら、薄口醤油・味醂・少量の黒砂糖で調味し15分ほどさらに焚き冷ましておきます。

菠薐草はたっぷりの熱湯に塩少量を入れた中でゆで、冷水に落とし、すばやく冷やします。

三種類を温め、昆布巻きは茹でた地三つ葉で結びます。温めた器に盛り合わせ、柚子の千切りを天盛りします。

器は有田焼き錦手蓋向付です。15年ほど前に有田賞美堂で買ったので、たっぷりとして、手書きの錦絵が気に入って冬場に使っています。

冬の素材 海老芋から春の素材 竹の子に移る間、天王寺かぶらとか聖護院かぶらを炊き合わせに使います。かぶらには穴子や鯛 が相性が良いですね。

 

お浸し

小松菜  平茸 揚げ豆腐 榎茸 

今まで召し上がって頂いた料理の締めくくりとして、さっぱりとした口当たりのお浸しをご飯の前にお出ししました。

小松菜は下茹で。平茸・榎茸はさっと出汁醤油で焚き冷ましておきます。揚げ豆腐は絹ごし豆腐を少し水切りして短冊に切り、中温の油できつね色に揚げ、熱湯をかけて油抜きしてから出汁醤油でさっと焚いて冷ましておきます。

4種類の具を合わせお浸しにし、一味でアクセントを加えます。

器はやはり昔、骨董屋で求めた染め付けの小茶碗です。蓋もついていましたので、温かい小向付にも使えます。

 

菜の花茶巾

本日、最後にお出しした主菓子です。

うすいエンドウ豆を下茹でし、冷水に落とし、色止めします。薄皮を剥き、裏ごしし、砂糖をエンドウ豆の50%加え、餡にします。アン玉をエンドウ餡で包み、上部に黄身餡を乗せ、茶巾絞りにします。

ウグイス色の上に黄色が映え、春らしい主菓子です。

食事の最後ですので、甘みを控え、小ぶりに仕立てました。

器は川連塗りの銘々盆です。水で湿らせた黒文字を手前に添えます。